2010年11月アーカイブ

過払い請求を考える知人

借金の返済に悩む人の中には、
・何年も借金を払い続けているのに、全然元金が減らず疑問だ。
・もしかしたら、自分も過払い金が発生しているかもしれないが、どうしたらいいのかわからない。
・どうしたら払い過ぎたお金を取り戻せるのだろう?しかし、1人で対処できる問題でない。
・過払い請求をするにもお金がかかり、金銭的に苦しい現状では過払い請求の依頼もできない。
など、だれにも相談できず1人で苦しんでいる人が多いのではないかと思います。

私の大阪の知人もそんな一人。
街中にはってある過払いに関する弁護士事務所のポスターや、CM、ニュースなどから、自分が過払い状態であることを知り、愕然。しばらくの間、過払い請求をしたいがどうしたらいいのか方法も分からず、悩み続けたそうです。そして、知人に相談をした上、真剣に過払い請求について考えるようになりました。

そして、真剣に考えた結果、弁護士や司法書士に依頼をして、過払い請求する決意をしたそうです。はやり、個人訴訟で過払い金を取り戻すのは難しいと考えたようです。法律問題は素人には難しすぎます。最近は裁判をしないと返還が期待できないケースが増えているようです。なかには、過払い金を支払えという判決が出てからも支払いをしない貸金業者もあるようですが、このような業者の場合は預金口座の差し押さえなど強制執行が必要となる場合もあるようです。やはり素人には難しいですね。

今は、インターネットがありますので、色々な情報について、簡単に調べることができます。過払いに関する情報についても、ある程度は簡単に手に入ります。

たとえば、「過払い ブログ」のようなキーワードで検索すれば、過払い金返還を得意とする弁護士や司法書士の発信する最新情報が手に入ります。また、自分で過払い請求をやっている専門家以外の人も、情報発信している方は大勢おられます。

他に参考になるのは、判例に基づく情報です。判例というのは、当事者がどのような主張をして、それに対して裁判所がどのように判断したのかを短くまとめてありますので、勉強の素材としては優れています。兵庫県弁護士会のホームページには、消費者問題判例検索というページがあり、過払い金返還訴訟を含む多くの消費者問題の判例をデータペース化しています。このページからも多くの情報を得ることができます。検索機能が付いていますので、過払い返還をしようとする相手方の会社名で検索すれば、その会社特有の争点も明らかになるでしょう。

しかし、自分で情報を収集して、専門家には依頼せずに過払い金返還をスムーズに進められるかというと、それはまた別の問題です。

ブログなどから得られる情報は、実際にあった事例のほんの一部を紹介するものであり、同じような事案に見えても全く違う結論になる場合もあります。判例については、後に変更されている場合もあります。そのリスクをわかった上で、専門家には依頼しないという判断をするのであればいいのですが、ただ費用を払うのがもったいないという理由であれば、考え直した方がよいでしょう。専門家に頼むのは、時間と安心を買うという意味が大きいのです。

専門家に頼まずに自分で手続きする、というのであれば、専門書を2~3冊購入して、自分なりに勉強する必要があります。「兵庫県弁護士会のホームページ」のように、消費者問題に関する判例とその解決をたくさん載せてくれているページもありますので、こういったページでの情報の収集が大切です。

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